気ままな自由人

過去の備忘録やその時々の雑記など

OEM営業

前回、ブランド事業廃止の事を書きましたが

当時、だいぶ顔がやつれていたそうです。

 

ではでは、この後、紆余曲折有、様々な縁により営業職となりました。

わざわざ営業になりたいと思っての事なのですが、

何故かと言うと、例えいかに素晴らしい技術や商品があっても

それを理解してもらい、認知してもらわなければ世に出る事はない。

 

良い物を作ったとしても、営業が必要なんです。

それなりの物であれば尚更です。

世の中に、物が溢れている中で自社の商品に目を向け足を止めてもらい

買って貰わなければいけない。

それをするのが営業です。

 

そう思い、営業を経験したいと考えました。

30代半ばの頃です。

端的に言えば、物を売るなのですがこれが難しいんですね。

 

私が縁あって携わったのは、関西のOEMメーカーです。

アイテムは、靴でした。

ずっと洋服の仕事をしており、靴もコーディネートの一部なので

特に違和感は感じませんでした。

 

ただし、OEMとは相手先ブランドの製造となる為、

営業としては、商品を作らせて下さいとなるわけです。

各メーカーには既に取引しているOEMメーカーがいる中で自社を取引先に

加えてもらう必要があります。

 

どう営業していくのか?考える必要がありますよね。

ほぼ、未経験とは言え30代半ばで立ち止まってはいられません。

まずは、自社の特徴を把握しました。

 

相手先に売り込むには、自社の強みが必要と考えたからです。

特に、『品質がいい』『少量から作れる』『価格が安い』

この全て、もしくはこの一部でもあれば希望が持てると考えたからです。

例えば、『安くないが少量から作ることができ品質いい』

『品質はそれなりだけど、少量から作れて安い』

『品質や最低ロットは普通だけど、他社より安い』など

 

因みにクオリティ(品質)は可もなく不可もなく普通と言ったところでした。

製造ロットは、300足〜、これも決して少なくはありません。

100足〜であれば比較的少量なのですが。。。

価格は、各工場の製造コストを確認し普通であり場合によっては、

高い方と感じました。

 

上記は、あくまでも個人の意見です。

特徴を把握も勿論ですが、まずは行動が必要です。

行動しながら、修正をしていく事にしました。

 

基本は、新規顧客の獲得です。

飛び込み営業はこのご時世嫌われます。

電話をし、社名を伝え自社の内容や用件を伝え。。。

まぁ結果出ないですよね。

 

振り返りです。

相手先から見て営業電話が掛かってきて、色々話す。

内容に興味がなければ『大丈夫です!』それで終わりです。

次は先ずありません。

まして長々話をしますが、こちらは聞き出す為にメモしますが、

相手先は、メモなど取らないですよね?

新規営業は、まず会う事が大事なので会えないとどれだけ長く話しても、

面倒くさいだけで仕事には繋がりません。

 

だとすると、長々話す必要はありません。

自社がOEMである事を伝え提案する余地がありそうかを聞く。

これだけで充分です。

後は、ご都合の良いタイミングで一度商談の機会頂けませんか?

これでアポは取れるかと思います。

 

自社の強みに関しては、相当考えました。

当時の会社の顧客のバランスとしては、

ヤングカジュアル:8割 セレクト系:2割

こんな感じでしたので、『カジュアルに強みがある』と言う事にしました。

逆に革靴などの高額な物は不得意だと言い切りました。

これは、なんでも出来ると言うよりも特徴を伝える事で、

覚えてもらえると考えたからです。

 

どうにか、大手中堅含め半年で10社の顧客獲得が出来ました。

ここから、自分のお客様に対して対応していく事で、

営業として成長していくスタートとなったのです。

 

またこの続きは次回書く事にします。

ステップアップ?

ご無沙汰しております。

 

最近立て込んでいたので、更新遅くなっちゃいました。。。

 

前回、生産管理までの事、書いたかと思いますが、

その後の事、書いてみようかと思います。

 

生産管理として、デザイナー、パタンナーや縫製工場、繊維商社、生地屋、資材屋

など様々な川上のメーカさんとの取引の中で学び、

生産管理の中でもある程度の立場となり、ちょっと勘違いし始めていた頃、

子供が出来て、もっともっと仕事もプライベートも頑張ろう!

って思ってました。

そして、もっと稼ぎたいと。。。

 

いろんな人脈や情報を駆使して、可能性を探っていた頃。

あるメーカーから、新規事業としてメイドインジャパンのブランド立ち上げの

責任者としてのお話を頂き、このまま生産管理を続ける事と新たな会社で

新規事業に取り組む事のどちらが自分にとって家族にとって良いか迷い考え、

自身の今までの経験を基に二度とないかもしれないチャンスだから、

チャレンジしてみようと思い切ってその話にのってみました。

 

他社で事業部長(ブランド長)となったのです。

元々、セレクトショップのスタッフから生産管理になった時に、

会社を変わる事での難しさは経験済みで、尚且つ実績も積んでいたので、

あまり難しく考える事もなくチャレンジしたのですが。。。

 

まぁ大変ですよね。

事業部長と言っても、立ち上げまなしの為、

実質私とデザイナー、アシスタントの3名です。

しかも、他社からの移籍です。

まずは、コンセプトの設定と商品企画、販売計画、年間のスケジュールなど

ここまでは、過去に培ってきたスキルと別事業部の、

力などを借りて何とか形に持って行きました。

 

ただ、そこで決定的な躓きが。。。

私が今まで経験してきたのはBtoCいわゆる直営店の様な業態で、

BtoBなどの卸の知識がなかったのです。。。

これは致命的でした。

 

商品を企画し製造し、諸々の計画を立てたのですが、

営業する、卸すと言う事に関して無知だったのです。

勿論、卸し先などの販路も知りません。

営業もした事ありません。

最悪でした。

素人の営業ですからね。

 

自身の考えの甘さに、愕然とした日々です。

全てが進行し、予算やスケジュールのある中でサンプルが出来上がり、

卸先を見つけなければなりません。

 

とは言え、とにかく売らないといけない訳ですから、

百数十件をリストアップをし、

拙いセールストークで日々営業電話を繰り返す、

どこかで見たか聞いた様な、売れない営業マンです。

営業先リストを電話片手に公園のベンチで項垂れて。。。

 

毎日毎日、暗い顔で出社していた様です。

自覚はありませんが、自分では精一杯の笑顔で出勤しているつもりでしたから。

 

まぁ、考えが甘かったのでしょうね。

色々な事に慣れ、少しは話が聞いてもらえる様になり、

ほんの少しの可能性が見えてきた頃に、会社が見切りを付けました。

最後通達です。

勿論、なんの実績も残せませんでしたので事業自体廃止となりました。

 

その後、知人の助力もかりOEMメーカーの営業職として再起を図る事となります。

この経験は、非常に大きく今の自分にとって重要なきっかけとなりました。

 

次回は、営業職の経験を書いてみます。

 

アパレル生産管理って

こんにちは、前回ちょこっと私の経歴の中で生産管理のお話を

触れさせて頂きました。

 

アパレルの職種に関して、販売員や営業、マーチャンダイザーディストリビューター

デザイナー、パタンナーなどの職種が比較的耳にする事が多いかと思うのですが、

生産管理と言う職種もあるんです。

 

生産管理とは、デザイナーが企画してパタンナーが図面を作ります。

それをサンプル依頼したり、工場に発注したりする仕事です。

 

工場の得手不得手を把握、製造ラインや縫製工賃を確認しながら、

工場を選定発注する仕事です。

 

企画で決まった、生地や裏地、ボタンやファスナーの発注などもメインの業務です。

縫製仕様を理解して、工場との打ち合わせも行います。

その上で、納期の設定もします。

 

諸々と発注に関わる仕事なので、諸費用の交渉も行い会社で設定されている

原価に収まる様に調整します。

 

意外と責任が大きなポジションで、生地や素材の発注ミスがあると、

全く違う商品が完成してきます。。。

 

生地や資材は基本的に品番やコード、必要数(mやpcs)を計算するので

万一色間違いすると、黒のジャケットに赤色の裏地。

ファスナーやボタンの色が違う、ボタンが足りない。

発注数より異常に多いや、足りないなど様々な問題が発生します。

 

なので、デザイナーやパタンナーと仕様書を確認し、

色展開や附属品の数や配色なども把握しないとです。

勿論、デザイナー、パタンナーが発注品番を間違う事もゼロではないので。

 

私は主に、上記の内容を管理してましたが、

メーカーによっては生地などの開発にも携わる様です。

モノづくりの裏方です。

 

華やかな仕事ではありませんが、製品となったモノが

想像より良くなった時には、結構嬉しかった記憶がありますね。

 

その他の職種とはまた違う面白さがあります。

ただ、あまり評価されるポジションではないです。

 

原価を基準値に抑える。

安定した納期を保つなど、

仮にトラブルがあっても予定通りに進める事がミッションである為、

成果の様な事は計りにくい職種です。

 

私は、ある程度の実績を元に次のステップに移った為、

職種を突き詰める事はしませんでしたので、

生産管理としてのキャリアはそれほど積みませんでしたが、

 

その後の話はまた次回にしたいと思います。

 

キャリアチェンジ

こんにちは、前々回セレクトショップで働いていた事

備忘録的に描いてみましたが、今回はその後を書こうかと思います。

 

当時、セレクトショップで働いていた時は、

所属している会社も大きく売り上げも好調だったのですが、

元々、販売をしたかった訳ではなく

いわゆる本部系の運営に関わる仕事をしたかったのですが、

社の方針として、『店舗(現場)を経験する』と言う事だったので

仕方なく。。。と言う感じでした。

 

実際に、先輩や上司も現場から本社や本部へステップアップしていたので

私も同様に希望を持って現場で勤務してました。

 

当時はとにかく色々ありまして。。

何度も本部・本社への移籍話を頂いたのですが運でしょうか?

運も実力の内なので結果実力なのですが、

 

まずは、店舗急拡大による人件費増とスタッフ育成が間に合わず業績の悪化。

その後、スムーズな運営を行う為の上場廃止もあり業績改善の遅れ。

追い打ちをかけるリーマンショック

 

業績の悪化と会社組織の体制も変わりキャリアアップの話も

全て立ち消えです。

 

こじつけの様なポストを用意され打診されましたが、

結果、社内でのキャリアアップではなく社外でのキャリアアップをしました。

 

アパレルの販売員からのキャリアチェンジとして最も多いのが営業職

尚且つ、同じアパレルであれば比較的対応し易いのでは?

と考え他アパレルメーカーの営業職へと転職を決意したのです。

 

結果的に、百貨店系のレディースアパレル企業に採用して頂きました。

因みに私がいたセレクトショップもレディースのセレクトショップでしたので

特に違和感もなかったです。

 

ただ、営業職のつもりだったのですが。。。

生産管理と言う職種でした。

これも何かの縁でしょうね。

生産管理としての採用理由は、退職した前任者補充目的です。

全くの未経験だったのですが、採用の決め手は、

前任者に雰囲気が似ていた。。。。

そんな理由でした。

 

生産管理とは、あまり新卒などでは募集の無い職種なのですが、

服を作る為の仕様書を基に、デザイナー、パタンナーと打ち合わせ、

生地や資材の発注、工場とのコストや納期交渉、原価管理などです。

なので資材やコストの相場、縫製技術の理解、工場とのコミュニケーション。

こういった内容がメインの仕事です。

 

苦労と言えば、営業担当との納品時期の調整やデザイナーとの原価管理調整、

納期遅延、仕様間違いなど工場トラブルの解決などなど。

 

本当に、営業とデザイナーと工場との調整役の様な感じですかね。

 

ショップ店員とは全く異なる内容だったので非常に苦労しましたし、

勉強にもなりました。

特に勉強になったのは、チーフデザイナーとの打ち合わせでした。

例えばトラブルがあった時の報告をする際は、結果報告だけするのではなく

結果と幾つかの選択肢を用意する事、いわゆる代案ですね。

 

今でも、状況に応じた幾つかの選択肢を常に持つことは経験値として

かなり役に立ってます。

 

ここまでが、セレクトショップを経て生産管理となった私の途中経過です。

 

次回は、生産管理以降の内容を書かせてもらおうかと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

セレクトショップって?

こんにちは、前回セレクトショップで働いていた時の経験を

極々さわり程度触れましたが、今回なぜセレクトショップに関して

こちらもさわり程度書かせてもらいます。

 

最近は、セレクトショップも相当数減った気がしますね。

 

セレクトショップとは、他社のブランドや商品などを買い付けて販売するお店です。

 

大まかに言えば、仕入れ値は販売価格の50%~60%が多いでしょうか。

なので簡単に計算すると、40%~50%が儲けとなります。

これは、定価で売れた場合の利益です。

 

買い付けのアイテムは、季節ものやシーズンテーマに沿ったアイテムが多い為、

年を跨いだ販売が難しく、時期やその年の気候によって、

思うように売れない事もあります。

勿論、トレンドや流行りもあります。

結果、定価での販売が難しくなるとセールやバーゲンでとにかく売ります。

20%~30%OFFなどです。

その場合は、利益は10%~20%です。

 

ポイント制の導入などをした場合は、5%~10%OFFと同様に利益が減ります。

クレジットカードによる支払いも、クレジット会社へ手数料を支払う為、

利益が減ります。

 

セールやバーゲン商品は、ポイント対象外と言うのは

上記で書いた利益の%の影響によるものです。

 

因みに、オリジナル商品の場合だとあくまでも目安ですが、

仕入れ値を〜30%程度に収まるように自社で調整する為、

セレクトよりも利益は多くなります。

 

また、自社で企画する為、他社の企画内容に依存せず、

計画的に商品を企画する事が可能です。

 

結果的に、利益を追求していくとセレクトショップよりも

オリジナル商品の方がメリットがあるのです。

 

セレクトの性質でもありますが、他社のブランドの仕入れである為、

売れるブランド程、他のお店にも置いてある可能性も高く、

ここでしか買えないと言う優位性はなくなり、お店の販売力に左右されます。

 

勿論、利益は決して多くはないですが、

流行、トレンドなど話題の商品、ブランド力、世界観、

自社にはできない企画などと言う意味では、

セレクトショップにもメリットはあると思います。

 

かなりアバウトですが、

これがセレクトショップのさわり程度の知識です。

 

ご存知の方も多いとは思いますが、あえて文章にしてみました。

 

次回は、私のセレクトショップ以降の経験談を書いてみようと思います。